★シットウェーの孤児院 私達が支援している孤児院はミャンマーの首都ヤンゴンから 飛行機で一時間、バングラディッシュとの国境沿いにある ヤカイン州の州都シットウェーにあります。 海に面したとても素敵な街です。 著作権:白い地図工房 孤児院は1989年にアシン・ピンニャ・サラという僧侶により 設立されました。 僧侶はラカインの歴史と文学に関心ががあり1990~1991年 にかけて、ポークトー町で調査を行っていました。 そこで彼は仏教徒であるラカイン人の子供がイスラム教徒の ベンガル人に売り渡されている事に気がつきました。 僧侶はこの事態を深く嘆き、人身売買が起こる原因を 見つけ出しました。それは・・・ 1)両親が極度に貧しい 2)両親がすでに死亡した 3)両親が離婚した 4)私生児として生まれた というものでした。 僧侶はこうした子供達を救って世話をするために、孤児院を 設立したのです。1991年、彼はパレトワ、ポークトー、 シットウェーのタヤゴネ村、メェーポン町からの 孤児4人の世話を始めました。 翌年からはさらに多くの孤児の面倒を見始め、孤児院はよく 知られるようになりました。 ★現在この孤児院には3つの建物があります。 1.平屋 (11.4m×6m) GIシートの屋根、木の壁と床でできています。 昼間は教室兼食堂として、夜間は3歳以上の子供達の 寝室として使われています。 この建物には、学校、家具、ベッド、ベンチ、机などがなく 子供達は床の上で食べ、眠っています。 2.2階建て家屋 (9m×6m) 壁は詰めレンガで、屋根はGIシートでできていて、 かなり安全です。この建物は、僧侶と見習い僧のための 部屋として使われています。 1階は米や配給品の倉庫で2階が寝室となっています。 ここにもベッド等の家具がなく僧侶と見習い僧は床に 寝ています。 3.乳児の寝室 (14.1m×5.4m) 木の床、竹の壁GIシートの屋根でできています。 以前は2人の女性ボランティアが乳児と一緒に暮らし 面倒をみていましたが、このような女性たちも大変生活が 苦しいようでやめてしまう方が多く、時にはお世話を してくれる人がいない状況もあるそうです。 ★食事 子供達に栄養の高い食事を与える事が急務となっています。 子供達に最も必要なものは栄養のある食事です。 2007年より、アジア文化会館に所属する留学生の皆さんの 協力によって、主食であるお米を購入するお金を毎月送る ことが可能となりました。また、孤児院の敷地内にELANと 子供達が一緒に作った畑の運用によって、炭水化物以外の 栄養素も採ることができるようになりました。 以前と比べて食生活は非常に良くなっていますが、 食べ盛りの子供達に十分な量とはいえないと思います。 ★水 孤児院に井戸はありますが、壊れてしまっています。 ため池もあるのですが、舗装されていないため、衛生的な 水ではありません。そのためため池から汲んできた水を 乳児のミルク用に使い足りない分は雨水を沸騰させたものを のんだり、料理に使ったりしています。 ★教育 これまで資金不足のため、子供達を学校に通わせることが できず、ELANの支援金で1、2名の教師を雇っていました。 2008年4月より、年齢が小学生以上になっている子供達 ほぼ全員が、ヨーロッパの団体による寄付金をもとに 学校に通うことができるようになりました。 現在ELANは、確実に子供達が通学し続けられるよう、 学費や制服代をはじめとする教育関係の支援を中心に 行っています。まだまだ安定はしていない状況です。 ★道路 雨季には幹線道路から孤児院への道が泥で非常にぬかるむ 為、2007年にキンさんの援助で石を配置していただき、 歩きやすくなりました。 ★トイレ 最低5つのトイレを整備する必要があります。衛生設備は 整っておらず不衛生です。 |
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